お盆期間の旅行者減に思うこと|宮古島でレンタカーを営む立場から
毎年、宮古島の8月といえば、観光業にとっては“書き入れ時”と呼ばれるお盆期間。
下地島空港 レンタカーや伊良部島 レンタカーをお探しの方々からのご予約で、例年は数週間前から満車状態になることも少なくありません。
ところが2025年のお盆は、まるでコロナ禍の再来かと錯覚するような静けさに包まれました。
異変:空いているホテル、並ばない飲食店
今年のお盆期間、明らかにこれまでと違う光景が広がっていました。
ホテルには空室が目立ち、レンタカーも多くが出払わずに残っており、ビーチも人がまばら。
人気のカフェや宮古そばの有名店も、これまでなら行列覚悟のはずが、すぐに入店可能。
夜の時間帯でもタクシーはすぐにつかまりました。
宮古島の繁忙期としては信じられないほどの“余裕”ある状況でした。
原因は「物価高」と「家族旅行控え」
この変化の最大の要因は、明らかに物価高の影響です。
飛行機代・宿泊費・レンタカー料金・食費――何もかもが高騰し、特に家族連れにとっては大きな出費に。
仮に1人あたり数千円の価格上昇でも、4人家族なら数万円の追加出費。
旅行先の選択肢が増える中で、「今回は宮古島はやめておこう」と判断された方が多かったのだと思います。
実際、日本全体の旅行者数は増加傾向にあるとのデータもあり、宮古島だけが取り残された印象すらありました。
観光地として、価格競争力の見直しが必要
宮古島の魅力は間違いなく素晴らしい自然、あたたかい人々、独自の文化。
でもそれが「価格に見合う」と思われなければ、選ばれない時代に入っているのも事実です。
ホテル、レンタカー、飲食店――どれもが少しずつ「高い」と思われている傾向があるのではないかと、事業者の一人として感じています。
当店の取り組み:価格見直しと品質維持の両立
私たちのレンタカー店では、今年の夏から料金の見直しを実施しました。
安易な値上げではなく、整備や安全点検への投資はそのままに、無駄なコストを削減することで、1台あたりの価格を抑える努力を続けています。
もちろん、価格だけで選ばれるとは思っていません。
お客様が「このクオリティでこの価格なら納得」と思っていただけるよう、新しい車両の導入や洗車・清掃の品質向上にも力を入れています。
「夏は稼ぎ時」は、もう古い?
「夏は稼ぎ時」という言葉を耳にすることがありますが、それはあくまで事業者側の論理。
本来、観光地とはお客様が癒され、楽しみ、価値ある時間を過ごすための場所です。
だからこそ、お客様の目線に立って「価格と満足度」のバランスを見つめ直すことが、今まさに求められているのではないでしょうか。
まとめ:来年のお盆に向けて、今すべきこと
2025年のお盆の旅客減少は、偶然ではありません。
宮古島を愛するすべての観光業者が、今こそ「価格」「サービス」「価値提供」を見つめ直す時期に来ています。
私たちも、今年行った料金の引き下げや車両整備への投資を来年以降も継続し、
お客様が「やっぱり宮古島に来てよかった」と心から思っていただけるよう、サービス向上を目指してまいります。
下地島空港 レンタカーや伊良部島 レンタカーをお探しの際は、ぜひ当店のこだわりと取り組みを体感してみてください。